1月10日午後3時9分 Vee Lake アイス・ロードより
イエローナイフは寒いのだが、年間の降水量が200ミリ程度と極端に乾燥して
おり、冬季も殆ど降雪が無い。 極端な寒さと乾燥のために、雪道やアイス・ロードと呼ばれる湖の上を走る際でも4駆やスノータイヤの必要が無い。 この上
のレンタカーも一年中普通の、オールシーズン・タイヤを履いているだけである。
この町の車はすべて、ボンネットの前に電気を繋ぐコンセントが付いている。 零下20数度以下になるとバッテリーの電圧が低下してしまうため、エンジンを
かけていないときはその周りに電気毛布を巻き温めるのである。 またエンジン自体も冷たくなりオイルが硬くなるので、エンジン自体もブロック・ヒーターで
温める。 上のレンタカーも零下43度の日に、どういうわけか宿泊していたモーテルのコンセントのブレーカーが落ちてしまったようで、始動できなくなって
しまった。 こういうときはモーテルにどうにかしてくれと言っても無駄である。 長い延長コードを借りて、使えるコンセントに繋いで4〜5時間温まるまで
待つしかないのである。
このような寒さをものともせずに、何十万頭ものカリブー、北米のトナカイはイ
エローナイフ付近で越冬する。 春になると子を産み、夏の間生活する気温の低い北極海沿岸付近まで数千キロの旅にでる。 スキーを履いた小型飛行機でカリ
ブーの観察に行くと、彼らのほうも人間や飛行機が珍しいのであろう、ある距離をとりこちらを観察する。