極北カナダとはいったいどの辺りだろうか?
大部分のカナダ人にとって、アメリカとの国境、つまり北緯49度から500kmも北上した地は、"Up North"つまり地図で言う、「ずーっと上のほうにある北」なのである。 彼らはその北の地では、「オーロラ(普通ノーザン・ライツと呼ぶ)を見ることができる」、と思っている。 実際にはどんどん北に行き、北極点に近づきすぎても、オーロラは見る事ができなくなるのである。
9割方のカナダ人は南の国境から北100kmまでの、東西に長い(7千km以上)地域に住んでいる。 すでに寒い地域なので、あまり北に行きたがる人がいない、というのが実情であろうか。 冬でも比較的温暖な、ブリティッシュ・コロンビア州のバンクーバーは、今の時期でも東京と同じくらいの気温である。 しかし、オーロラで有名なノースウエスト準州のイエローナイフでは零下30数度という寒さである。
上のオーロラは、実際にこのような色で空一杯に動いていたものである。 撮影地はブリティッシュ・コロンビア州北西海岸部に位置する、Gingolxという村である。 カナダ地図を広げてもきっと見つからないだろう。 オーロラは、この村に住む先住民のトーテムポールの上空で、30分ほど点滅を繰り返した。
この晩、太平洋標準時(GMT-08:00)、2003年11月19日から20日にかけて、北米ではカナダの北からアメリカの南まで、曇っていない地域では、多かれ少なかれオーロラが観測されていた。 太陽の黒点からの大規模なエネルギーが地球方向にやってきたからである。
不定期ではありますが、これからもオーロラ中心に、カナダ北部を紹介します。
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